花系男子はアナタっ子

その後、眠気が一人一人おとずれ、寝ることになったわけだけど、一度気になり出したら、頭の中ぐるぐるして寝つけなくて。

林間学校とは違って、滑ったり休憩したりできるから、多少の寝不足はいいんだけど……

今頃、苦しくなってないかな?って、
私が寝た後にそうなってたらどうしよう、って、考えずにはいられなくて。

……気にしすぎ、なのかな。

あの時、双子の苦しくそうな顔を見たから、神経質になってるだけ──とか。

どうにか、自分を落ち着かせて寝ようと目をつむる。
だけど目をつむれば、悪いことしか考えなくなってしまって、一人焦りがうまれる。

「……はぁ」

林間学校の時も寝付き悪かったけど、今回はもっと悪い。

一応部屋の番号は教えてあるから、五人の中で何かあれば、うまいことここまで来れるとは思う、けど……

「ああ、もう……よくないことばっかの頭になってる」

布団を握りしめながら起き上がり、ひとり小さく呟く。