「太陽くん、僕らはもう枯れないよ。この身になれるわけだし、花びら一枚たりとも落ちたりはしない」
「橙果くんの言う通りー……オレたちはブリザードフラワー的な感じですけどー」
「ねぇ、太陽。知ってる?」
「なにがです?」
夢莉くんが太陽くんの手を叩く。
「ブリザードフラワーも、一生枯れないわけじゃないからね?」
「え、そうなの!?」
驚く太陽くんに、双子はうんうん、と頷き、橙果くんも肯定するように笑った。
太陽くんは知らなかった……と声をもらす。
「俺らは普通の切り花だっつの。橙果だけは枝だけどな」
「枝って……せめて、木って言って欲しいな」
宿題をしていた蒼葉くんがノートを閉じながら言えば、橙果くんは苦い顔した。



