「あー……僕、君不足かもしれない……」 「ぼくも枯渇中。太陽ばっかりずるい。すみれ、かまって」 と、私の膝に頭をのせて見上げてくる可愛らしいお顔が二つ。 かわいい── 「なるほど、フフッ、僕も開花時期は終えてるから、便乗させてもらおうかな」 「ちょ、橙果くんまで……」 私の膝元に座り再び本を読み始める橙果くん。……密になってきた。 なんて、思っていれば、体が後ろに引かれる。 「なんで!皆は合宿あるでしょうが!!オレはお留守番……一日もたず枯れそうですからね!」 枯れそう……