花系男子はアナタっ子


拍手をしながら一人納得していれば、後ろから肩をつつかれた。

「どうかした?」

流石に堂々と振り向かないけど、体を後ろに引いて聞いてみる。

「なんかさあの三人、やたらすみれのこと見てない?」

「え?」


三人に視線を戻して見ると、
緋衣くんはこちらを真っ直ぐ見ていて、
双子はニコニコと手を振っていた。


──え?私?他の子じゃなくて?


「実は知り合いとか?」

「いや、面識ないはずだけど……」


人違いだろうと、私は俯き机を見つめると、手を振る双子と緋衣くんの様子にクラスは大いに騒ぎ出した。