花系男子はアナタっ子

定番の花になりきる先生たちに、より盛り上がっていく中、夢莉くんが私の膝に寝転んだ。

「そういえば学園に、お祭りはないの?」

「お祭り?あ、文化祭のこと?」

「そうそう、それ」

「僕も気になる」

後ろからは千莉くんが抱きついてきて。

「ねぇ!?ひまわり似てません!?聞いてます!?つか蒼葉くん見てまた双子ちゃんが!」

一人騒ぐ太陽くんに、夢莉くんは眉を寄せ起き上がる。

「あー文化祭はね、前はあったんだけどなくなっちゃったらしくて」

「なくなったって、なんで?」

「以前の文化祭で、花壇や庭園の荒らしに花の無断持ち帰りがあって……しかも何年か続いたらしいの。学園の生徒以外が入ってくる大きな行事だけど、なくしたって聞いたことがあるよ」

「なるほど。それは理解がいくよ。どちらも僕ら花にとってもやめてもらいたいことだね」