花系男子はアナタっ子


──確かになんでもって言っちゃったけど……


「すみれ、こっち見て?恥ずかしいの?」

「やっ、あの……」


こんな距離で双子にサンドされるなんて……思ってないって……!!


「もーう、千莉ばっかりズルいよ。ぼくの方も向いて」

肩を引かれ夢莉くんを見れば、穏やかな表情をしてくるものだから、つい目をそらす。

「あ、そらすのだめ。じゃなきゃぼくら復活しないよ?」

「……そ、そもそも、どうして具合悪くなったの?蒼葉くんは大人が見ても意味ないって言ってたけど」

私に構え構えと言う今の双子になら、理由が聞けそうだから聞いたんだけども……


「僕たち、ほとんどすみれから一定の距離を離れたことなかったからね。そばに居ないせいと、開花時期過ぎたせいで体力がないのと……」

「すみれ不足ー……だからもっとそばに居て、愛情いーっぱいくれなきゃ、めっ!だよ?」


納得するのと同時に、両方からぴったりとくっつかれ、天井を見るしかなくなった。