花系男子はアナタっ子

へらへらとする橙果くんの背中を押すも軽く流され、ため息をつくと蒼葉くんは振り返った。

「俺らは行くけど……なんかあったら言え。いいな」

「うん。そうするね」

「じゃあ僕らは……あ」

橙果くんははいた靴を脱いで、私に抱きついた。

「なっ……」

癒され顔の橙果くんに対し、蒼葉くんの顔が驚きから黒いものになっていく……

「と、橙果く、蒼葉くんがっ」

「おい何してんだ。靴をはけ靴を」

引き剥がされた橙果くん。

「君もしたら?僕はすみれちゃんを充電したよ」

「っち……いいから行くぞバカ」

引きずられるように、橙果くんは蒼葉くんに連れられて行き、私は二人を見送った。


「……ふう」

ちょっと?いやだいぶ騒がしくしちゃったけど、今からはちゃんと双子の様子を見ながら過ごさないとね。