花系男子はアナタっ子


徐々に学園生活に慣れてきた、一年生の太陽くんと三年生の橙果くんと、待ち合わせ帰路に着く。

「林間学校?だっけ?楽しみ!すみれ居るし、ワクワク!」

「君は楽しそうだね。太陽くん。僕は三年生だから残念だよ」

双子や蒼葉くんに反して、太陽くんはとても上機嫌。

「は?なんで太陽も行くの?ぼくらと学年違うのに」

行きたくないオーラが全面に出ている夢莉くんは、いぶかしげに太陽くんに尋ねた。

「なんか、一年生と合同ってオレは聞いたけど?違うんです?」

すでにぐしゃぐしゃなしおりを手に、太陽くんは私の顔を覗く。

「合ってるよ。さすがに班は別だけどね」

「だよねー!あーでも別って言葉にショックでかいー……」

喜んだり、落ち込んだり感情が忙しい太陽くん。豊かでいいとも思うけどね。

「双子くん?どうしたんだい?」

前を歩く双子たちがふと足を止めた。
でも千莉くんも夢莉くんも、『なんでもない』と言ってそのまま歩き出し、その後ろに私たちも続いた。