この短時間でまたも痛々しい視線を浴びた。でも今回はそれほど気にならなかった。
それよりも、問題は今の男の子のことだ。
「……帰っちゃったけど、あの子ってもしかして?」
後ろから聞けば三人は振り向き、頷く。
だけど、その顔はひどく浮かない様子で。
千莉くんは静かに席につき、蒼葉くんは軽くため息をついて、夢莉くんは頭を抱えた。
「あぁー……なんか癖のあるやつ来たぁ……"フフッ君達は可愛らしいね"だってよ!しかも何でぼくら以外にこんなことになってるの!?」
「……癖のあるってお前が言えたたちかよ」
「そんなのいいから!蒼葉この前大丈夫的なこと言ってたのに……大丈夫じゃなかったじゃん」
むつけたように、蒼葉くんを見つめる夢莉くん。
しかし、蒼葉くんが何かを言う前に座っている千莉くんがポツリと呟いた。



