花系男子はアナタっ子


委員会の仕事はなんとなくやればいいやと思ったりした時期があった。

けど、はじめて植えた花の芽が出た時、そんな思いは一瞬で吹き飛ばされ、そこから私は自身が担当する庭園の場所に足を運ぶように。

今じゃ美化委員の仕事を仕事だと思ってないくらい、楽しんでる。

特に花に興味があったわけではないのに、学園のどの場所に何が咲いているのか、ほぼほぼ答えられるようにもなった。

これが、私の中でちょっとした自慢でもある。……聞かれることはないけど。


「……うん、やっぱり花瓶はお母さんに聞いてみるとしよう。ちょっと辛抱してね」


私はそう笑いかけ、部屋着に着替えた。