巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

 羊の群れに頭を下げてお礼を言ってから、志狼君が勾玉をケースから取り出した。


「羊太、ここのあとしまつは任せたぞ」

「うん、いいよぉ。いってらっしゃーい」


 資料室から廊下へと飛び出し、志狼君に手を引かれながら全力疾走。

 敵に会うこともなく生徒玄関までたどり着いて、このまま無事に学校から出られると思ったら……。


「ま、また猫なのぉ!?」


 生徒玄関が猫又に埋めつくされている。

 引き返そうとしたら、いつの間にか背後の廊下も猫又の海。

 ここを抜けないと先へ進めない。どうしよう!


「由巫、志狼! ここは俺にどーんと任せろー!」

「この声は……亥月君!?」


 猫又の海を蹴散らしながら、亥月君が猛スピードでこっちに向かってくる。

 そのスピードはさらに加速して、まるで弾丸だ。彼はロケットランチャーのように、生徒玄関の猫又の群れにドーンと突っ込んだ。


「フギャ、フギャアー!?」


 日本語に訳すなら『なんなんだ、コイツはー!?』って悲鳴だと思う。

 猫又たちは爆撃でも受けたみたいに、一匹残らず散り散りに吹っ飛んでしまった。


「うおおー! あとは任せたぞー!」


 そのまま亥月君はどこかへ駆け抜けていく。

 さすがは一度走り出したら止まらない男だ。……うん! どーんと任せてね!