巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「時間もちょうどいいし、始めましょうね」


 先生が両腕を夜空に向かって(かか)げると、遥か頭上に、グニャグニャと動く大きなアメーバーみたいな影が現れた。

 すると私の体が、その妖しいアメーバーに吸い寄せられるようにフワリと浮いた。

 たぶんあれが異空間の入り口なんだ。あのグニャグニャに取り込まれたら終わりだ!

 必死に両足を動かして抵抗しても、どんどん体は浮き上がって影に引き寄せられていく。


「榊さん、さようなら~。お元気で〜」


 いかにもこれで終了みたいなセリフを吐かれて、顔から血の気がサーッと引いた。

 私の体はますますアメーバーに近づいて、もう先生なんて小人サイズくらいに小さく見える。

 これで終わりなんて嫌だ。みんなとお別れなんて嫌だ。嫌だ、嫌だ、嫌だ!

 絶対、嫌だー!


ーードーンッ!


 とつぜん夜空を走った稲妻が、弓矢のように先生を貫いた。


「ぎゃっ!?」


 先生は悲鳴を上げながら吹っ飛んで、その勢いで私の拘束が解けた。

 ……で、とうぜん下へと向かって真っ逆さまに落下する。

 ぎゃー!? このまま墜落したらどうなっちゃうの!?


ーーぼすんっ!


 予想とは違う柔らかい感触を背中に感じてキョトンとした。

 へ? ドガンとかガツンじゃなくて、ぼすん?


「由巫! もう大丈夫だ!」

「……し、志狼君ー!」


 志狼君の両腕が、しっかりと私を横抱きに受け止めてくれていた。

 両隣には龍生君と宙太君もいる。