巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

 息を切らしながら資料室に飛び込むと、いつもの場所に勾玉があった。

 今回ばかりはうちの学校のセキュリティーがガバガバで助かった。

 よし、クリアケースを外して……。


「榊さん。なにをしているの?」

「うわあ⁉︎」


 すぐ後ろから声をかけられて、私は冗談抜きで十センチ以上飛び上がった。

 弾かれるように振り向いたら、鍋島先生が私をじっと見ている。

 やばい。よりによって一番見つかりたくない人に見つかっちゃった!


「えっと、あの、その……。う、うちのお父さんが勾玉を祈祷(きとう)したいらしくて、ちょっと持っていきます」

「フフフ。榊さん、嘘はいけないわ」


 鍋島先生は口元に手を当てて、目を細めて笑った。


「私ね、嘘は匂いでわかるの。人間よりもずっと鼻が効くから。フフフ……」


 楽しそうに笑い続ける先生の目が、いきなりカッと見開かれた。

 その両目は金色に輝き、瞳孔が糸のように細い。あ、あれは……猫の目だ!