巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

 そう言ってニヤリと笑う表情から、彼の大きな自信が伝わってくる。

 すると龍生君がボソリとつぶやいた。


「なにが最強じゃ。完全にあやつられておったくせに」

「はあ⁉︎ ちょっと油断しただけだろうが!」

「ふん。まだまだ修行が足りぬようじゃな」

「偉そうに説教すんじゃねえよ! ほんとにジジくさいやつだな!」


 高貴な龍生君、ワイルドな虎太郎君。

 どうやらふたりは真逆なタイプみたい。

 でもお互いの表情から、ちゃんと心を許し合っているのが伝わってくる。


「虎太郎君、初めまして。会えてうれしいよ」

「おお、由巫にもずいぶん迷惑かけたみたいだな。でも安心しろ。俺様さえいればもう大丈夫だ!」


 白い歯を見せてニカッと笑う虎太郎君。

 こんなすごい大剣を軽々と扱えるなんて、本当に頼もしい味方だ。


「やっと十二支全員を見つけだすことができたな」

「もう怖いものなしやで!」

「皆で力を合わせ、神を見つけ出そうぞ!」


 お互いを見合い、頷き合う志狼君たちの表情が希望に満ちている。

 そうだ。散り散りになっていた仲間がこれで全員揃ったんだ。

 これからは敵の思うようにはさせない。

 さあ、こっから私たちの反撃開始だよ!