巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「宙太、龍生たちの意識をコントロールできるか?」


志狼君の問いかけに、宙太君がちょっと考え込みながら答えた。


「うーん、そうやな。もっと近づくことができたらどうにかなるかもしれん」

「わかった。ところで郁兎、お前の神通力はこの絵の中でも効果があるか?」

「た、たぶん大丈夫……」

「よし、俺に考えがある。みんな俺の背中に乗れ!」


 志狼君がなにを考えているのかわからないけれど、ふたりが助かる可能性があるのなら、なんでもやるよ!

 白い背中に(またが)った瞬間、彼は超ハイスピードで走り出した。


「しっかりつかまってろよ!」

「うわわわ、わー⁉︎」


 勢い余って後ろにひっくり返りそうになって、慌てて志狼君の首元にしがみついた。

 す、すごい。水墨画の野原や川や滝の景色が飛ぶように後ろに流れていく。

 まるで最新のアトラクションみたい!


「あ、見て! 龍生君と虎太郎君が戦いを始めちゃってる!」


 龍の長い体が虎に巻き付き、虎の牙が龍の体に食い込んでいる。

 戦いを盛り上げるように稲妻が何度も空を切り裂き、虎の咆哮が空気を震わせた。