巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「おーい、龍生くーん!」


ーードーン!


 大声で龍生君に呼びかけたら、鼓膜が破裂するかと思うほどの爆音と衝撃が返ってきた。

 ひいぃ! あぶ、危ないって!


「龍生君、私たちに気がついていないのかな?」

「いや、そういう問題やない。どうやらあいつ、正気を失ってしもうてるわ」


 ネズミの宙太君が、腕組みして天上の龍を眺めながら難しい顔をしている。

 リアルな動物なのに、しぐさや表情がすごく人間っぽいんだよね。

 いや、そんなことより正気を失っているってどういうこと⁉︎


「ほら、あそこや。虎太郎もおるで」


 宙太君が指さす方を見ると、切り立った断崖(だんがい)の上に巨大な虎がいて、天の龍と睨み合っている。

 龍と虎。雷光と咆哮。これはまさに龍虎図だ。


「龍虎図が完成してもうたんや。これからあいつらの戦いが始まるで!」

「戦うって、なんで!?」

「龍虎図だからや。あいつらはもう、龍生と虎太郎やない。龍虎図の龍と虎になってしもうたんや」


 そんな! ふたりはこの絵の中に閉じ込められて、正気を失ったままどちらかが倒れるまで戦い続けるの?


『あははは! 愉快、愉快〜!』


 どこからか、屏風覗きの高笑いが聞こえてきた。

 ちょっと! ぜんぶあんたのせいなのに、なに笑ってんのよ!

 あんたの思い通りになんてさせるもんか。私たちが絶対にふたりを正気に戻してみせるからね!