巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

 亥月君は腕を組んで熱心に考え込んでいる。

 その隣で羊太君がヒョイと片手を上げた。


「ねえねえ、僕には聞かないのぉ?」

「なにか知っておるのか?」

「知らないよぉ。だってほとんど寝てたからねぇ」

「なら黙って寝ておれ! まったくお前ときたらどこまでも無気力な……」


 ふたりが言い合っている横で、亥月君がパッと顔を輝かせながら大きな声を出した。


「思い出したぞ! そういえば鬼が消滅する直前に、ひとり言を言っていた!」

「なにを言っていたのじゃ?」

「たしか、『せっかくあの女統領(おんなとうりょう)に力を与えてもらったのに……』とか、なんとかだ!」


 統領って、リーダーって意味だよね?

 つまり女性がリーダーを務めているグループってことだ。

 その女性が魔物たちに力を与えて、私たちを襲わせているの?

 なんの理由があってそんなことをするんだろう。


「魔物に力を付与できるとは、神に匹敵する能力の持ち主じゃな。亥月よ、どの一族の統領かわかるか?」

「すまん! まったくわからん!」

「強力な女統領の一族か……。たしか(きつね)族も、蜘蛛(くも)族もそうじゃな。他にも多数あったはずじゃ」