巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

――ジュウゥゥ!


 鬼の全身からまっしろな蒸気がモクモクと上がり、蒸発するみたいに完全に消滅してしまった。

 静まりかえったステージに残ったのは、コロリと転がっている羊と猪のぬいぐるみ……じゃない!

 きっとあれが羊太君と亥月君だ。早くここから連れ出して治療しなきゃ!


「お、鬼に食べられた動物も無事だったみたい。さあ、みんなで仲よく村に帰りましょう!」

「そ、そうやな! さっさと帰るで!」

「めでたし、めでたしじゃ」

「わ、わんわん!」

「……キーキー」

「チュンチュンッ! 鳴き声違うけどな」


 みんなで観客に手を振って劇は終了。

 閉じた幕の向こうから大歓声が聞こえてくる。


「すっごい大迫力な劇だったね!」

「鬼が消滅するシーンとか、どんな仕掛けなの!?」

「本当に素晴らしかったぞ!」


 体育館中を揺るがすような拍手が鳴りやまない。

 ステージ袖からは春菜や他の出演者たちが駆け寄ってきて、これまた大騒ぎ。


「ちょっとちょっと! どういうことよ!?」

「ナイショでこんなすごい仕掛けを用意してたなんてずるいよ!」


 大喜びのみんなにグルッと囲まれて身動きがとれない。

 志狼君や慧申君や鷹臣君は、女子たちに撫でまわされて揉みくちゃ状態だ。

 は、早くこの場から立ち去らせて!

 志狼君たちが人間の姿になっちゃう前に、お願いー!