巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「由巫」


 小猿の慧申君が、私の肩にササッと駆け上って小声で話しかけてきた。


「変です。あの鬼の姿が、どうやら本来の姿とは違っているようです」

「姿が違う? ……って言われても、私には正しい鬼の姿なんてわかんないよ」

「あの(つの)と、鼻の形をよく見てください」


 たしかに妙に丸っこい角だな。あの巻き貝みたいな形は、鬼というより(ひつじ)の角じゃない?

 それに、前に飛び出た大きな鼻は、(ぶた)(いのしし)によく見る特徴だ。

 ん? 羊と猪?

 ……えっと、めっちゃ引っかかる動物名というか、すっごく嫌な予感がするというか……。


「なんてこった! あれはきっと羊の羊太(ようた)と、()亥月(いつき)だ! あいつら鬼に食われて同化しちまってる!」


 また志狼君が人間語で叫んだけれど、それどころじゃない!

 まさかの、やっぱり!

 十二支の仲間が鬼に食べられちゃったー!