巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

 わーお。驚きすぎて声も出ない。

 しかも期間限定レンタルとか、めっちゃ現実的な単語が出てきたし。

 私たちにとってのおとぎ話が、志狼君たちにとっては現実の生活だったんだなあって、しみじみ思う。


「過去に(えん)のあった物語の劇に、我らが出演するのはいい案じゃ。ならば主役の桃太郎は由巫で決まりじゃ」

「なんで私が!? 桃太郎って男でしょ!?」

「封印を解いた由巫が、我ら十二支にとって要の人物なのじゃ。一番目立たねばならぬ。さっそく立候補にいくぞ!」

「ちょ、ちょっと待ってよお!」


 主役なんて無理だって何度言っても、聞いてくれない。

 しかたなく学園祭の実行委員会を通して役に立候補したら、まさかの本当に私が桃太郎役に決定してしまった!

 ジェンダーフリーの時代に合ってて斬新だって理由だそうで。

 志狼君も犬役に選ばれたし、慧申君が猿役に選ばれた。

 もしかしたらキジ役に(とり)君が立候補してくるんじゃないかと期待したけど、そう都合よくはいかなかったみたい。

 そして……。


「なぜ我がおじいさんの役なのじゃ!」

「龍生はそのまんまやん。違和感ゼロやん。でもなんで俺がおばあさんの役やねん!?」

「んもー、ふたりとも怒んないでよ。決まっちゃったんだからしかたないじゃん」


 どうせ村人AとかBとかに決まったら、もっと文句言うでしょうが。