巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

 全力で走って階段の踊り場まで着いた。この窓の下がちょうどプールだ。

 覗きこむと、今にもプールに入る寸前の忠太君と龍生君が、体育の先生と言い争いをしているっぽい。

 慌てて窓を開けたら大きな声が聞こえてきた。


「なにが泳ぎのテストじゃ! 我らは決してプールには入らぬぞ!」

「先生、俺らはちゃんと泳げますのや。ただ、この姿で泳いだことがないだけなんですわ」

「なにをわけのわからないことを言っているんだ! いいから早くプールに入りなさい!」



 うわあ、もうごまかしきれない状況!

 あ、あ……! ふたりとも、追いつめられてついにプールに飛び込んじゃったよお!


「ウオォォーー……ン!」

「ひゃ!?」


 とつぜん、胸の奥までビリビリ響くような大きな声がした。

 隣の志狼君が天を(あお)いで遠吠えしてる!

 先生や生徒たちも驚いた様子で、プールから目を離して周りをキョロキョロしている。


「由巫! 俺につかまれ!」

「え? きゃっ!?」


 志狼君がいきなり私を両腕でヒョイと抱きかかえた。

 こ、これは、私の人生初のお姫様抱っこ⁉︎


「よし、いくぞ!」

「行くってどこへ……わあああー!?」


 なんと志狼君が、私を抱えたまま窓から外へ飛び出した。

 志狼君! ここ、三階ー!


「俺がみんなの注意をそらすから、あとは任せた!」


 叫んだ史郎君が勢いよくプールに飛び込む。