巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「俺たち十二支がもっとしっかりしていれば、由巫の髪を切らなくても済んだかもしれない。あんなにきれいな髪だったのに……ごめんな」


 志狼君が謝る姿は、まるでワンコがしっぽを下げてしょんぼりしているみたい。

 それがおかしくて、かわいくて、私は笑いながら答えた。


「ぜーんぜん平気! 気にしないで!」

「でも俺、由巫の長い髪が好きだったんだ。もちろん今の短い髪も似合ってて好きだけどな」

「そうなの? まあ、髪なんかすぐ伸びるよ」


 それよりも私は、以前とは違う自分がうれしいんだ。

 目に見えないものは信じない主義だったけれど、見えなくたって、形がなくたって、存在するものはある。

 愛情も、友情も、絆も、見えないし形もないし(さわ)れないけれど、ちゃんとある。

 あたしはそれらを信じるよ。

 なんてったって信じられる大切なものがたくさん増えたからね!


「由巫」


 いつの間にか十二人のイケメン少年たちが屋上に勢揃いで、みんなニコニコしながら私を見ている。

 私の新たな宝物たちが全員集合だ。


「みんな揃ってどうしたの?」


 笑顔で話しかけたら、龍生君がニッコリしつつ、フェンスの向こうを指さして答えた。


「あの山にカラス天狗(てんぐ)が現れて悪さをしておるらしいのじゃ。さっそく退治しに行こうぞ」

「……え?」