巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「由巫ー! 無事かあー!?」

「あ、志狼君!」


 全身ボロボロな志狼君が、大声で叫びながら本殿に飛び込んできた。

 キング猫又との戦いを終えて、きっと怪我の治療も受けずに、すっ飛んできてくれたんだろう。

 私が無事なのを見て安心したのか、その場にヘナヘナと崩れ落ちてしまった。


「由巫……。ぶ、無事でよかっ……」

「由巫よ! 大事(だいじ)ないか!?」

「由巫~! 俺らが来たからもう安心やで!」

「うわ、お前ら……! いででで!」


 床にへたり込んだ志狼君の後ろから、次々と十二支たちが飛び込んできたもんだから、全員ドミノ倒しみたいに重なり合ってしまった。


「ぐわあ、押すなよ!」

「こりゃ、宙太! 我の上からどけい!」

「そ、それは俺の上の連中に言ってくれへん⁉︎」


 ジタバタ、ワーワー大騒ぎ。あまりの緊張感のなさにちょっと呆れながらも、なんだかホッとして笑っちゃった。

 こんなに私を心配してくれたことも、うれしかった。


「ったく、お前ら少し静かにしろよ! ……由巫。今、神がいたよな?」

「うん」

「そうか! よかった!」

「でもすぐ消えちゃったよ。もしかして、またどこかへ行っちゃったのかな?」

「いや、大丈夫だ。それが神なんだよ。目に見えなくてもちゃんといるんだ」


 志狼君の言葉がなんだか胸にジーンと沁みた。

 そして同時に、亡くなったおばあちゃんが昔よく言っていたことを思い出した。


 『神様はどこにでもいらっしゃるんだよ。空にも、地にも、緑にも、水にも。そして由巫の中にもね』


 言われたときは意味がわからなかったけれど、今ならなんとなくわかる気がするよ。