巫女&十二支擬人化男子、学園をナイショで守護してます!

「こいつは俺が片付けないとな。だから勾玉を頼むよ」


 志狼君から勾玉を手渡されて、一瞬、心細い気持ちになった。

 でもすぐに自分をふるい立たせて「うん!」と答えた。

 私だってみんなの仲間なんだ。勾玉を運べるのは私だけだし、勇気をださなきゃ!


「すぐに追いかけるから、頼んだぞ!」


 志狼君が校門とは反対の方へ駆け出し、キング猫又をおびき寄せてくれた隙に、私は校門を抜けて一心不乱に走り出した。

 心配とか不安とか、余計なことを考える余裕もない。頭の中は真っ白で、ただ全力疾走する自分の足音と、荒い息づかいだけが聞こえる。

 神社へ。神社へ。いっこくも早く神社へ!


「はあ、はあ、はあ……。つ、着いた!」


 走って家まで五分の距離に今ほど感謝したことはない。

 さすがに息が切れてフラフラになりながら赤い鳥居をくぐり、参道の敷石を駆けた。

 いつものおさいせん箱と大きな鈴がすごく愛おしく見える。


「待てえぇーー!」


 後ろから聞こえてきた叫び声にギョッとした。

 この声は鍋島先生!