果実と恋のバスケット






弟子にしてほしい、なんて頼まれるとは思っていなかったけど…お菓子を食べて、そう思ってもらえたのなら嬉しいし、ありがたい。

でも、まだお父さんやお母さんには遠く及ばない私に、そんなことができるのか、不安だった。




「…お前、好きなんだろ」




気まずい沈黙を破ったのは、レモンくんだった。




「スイーツを運ぶときも、すげぇ嬉しそうに見てた。アイデアを毎日のように考えてた。お前はお菓子が好きだ。なら、好きなもののために、努力するはずだろ?」




人間ってのは、そういうものだ。




レモンくんはそう言う。