果実と恋のバスケット





「いつまでも玄関にいるわけには行きませんね。さ、アンズさん。どうぞこちらへ」




気づいたようにブドウくんが靴を脱ぐように促してくれる。


リンゴくんは「あ、やっと中に入れる〜」と嬉しそうに笑いながら、自分用の靴箱らしきところに靴をおさめていた。


私は人の家から、いつもよりも丁寧に意識して靴を揃え、「お邪魔します」と声をかけて中に入る。




「どーぞ。ま、大したものはないけど」




ミカンくんがその言葉に反応して、私の方を見ながら「リビングはこっち」と案内してくれる。


なかに入るのは初めてだから、ちょっと緊張していた。

けど…。