イヤイヤと駄々をこねるイチゴくんに、ブドウくんは「そういういことなので、お借りしますね」とさっそうと私を連れていく。 「アンズさん。実は、渡したいものがありまして…」 「渡したいもの?」 なんだろう…。 文化祭に関する資料、か、プレゼントかな? だとしたら嬉しいなぁ…。 葡萄の甘酸っぱい、柔らかな香りがふわりと広がる。 「これを、どうぞ」