痺れを切らしたようにもう一度さけんだイチゴくんに、私たちは言葉を返す。
今作っているお菓子が完成すると、エプロンを脱いで接客の方に戻る。
タイミングよくイチゴくんが戻ってきて、作っていない注文を伝えるとイチゴくんは何度か繰り返してから頷いた。
それからブドウくんを見て、「頼むね、ブドウくん」とだけ真剣な顔で告げた。
私は首を傾げるけど、ブドウくんは同じように頷いて「当たり前です」とだけ答えた。
一体、何の話だろう…?
私が疑問を浮かべているのを見て取ったように、2人は苦い笑みを浮かべた。
接客はたしかに大忙しだった。
昨日よりも多い人数に、私もブドウくんもてんてこ舞いだ。


