果実と恋のバスケット




「アンズちゃん、大丈夫そう?僕も手伝うよ」

「リンゴくん!接客の方は…?」

「イチゴたちに頑張ってもらってるから、大丈夫」




厨房に顔を出してくれたリンゴくんのお陰で、少しだけ作業効率が上がった。


またスイーツの注文が複数来たから、私とリンゴくんはもう一度スイーツの方へ。

2人で並んで作業すると、必然的に手と一緒に口が動くようになる。




「注文多いね…」

「お昼時だからね…。アンズちゃん、大丈夫そう?疲れてない?」

「私は大丈夫!リンゴくんは?」

「僕も大丈夫。アンズちゃんが隣りにいるだけですごく癒やされるよ」




リンゴくんは再びニッコリとほほ笑みを浮かべる。


少し前まではきれいな笑顔だとしか思わなかった笑顔の中に、なんだか…黒い部分が渦巻いている気がする…。