ブドウ農園は、町外れの丘の近くにある、小さいけれどきれいな農園だった。 みずみずしい果実ときれいな赤い葉っぱが農園のネットをを美しく彩っている。 「わあぁ…すごい、きれいだねぇ…」 「はい。私のお気に入りの場所です。アンズさんにだけ、教えますね」 果実を眺めながら、ブドウくんはいたずらっ子のように笑う。 なんだかブドウくんには珍しい笑い方も、葉っぱに透けた陽光でそれさえも美しく見えてしまう。 私達がぼんやりとブドウ農園を眺めていると、ブドウくんが不意に横を向いた。