果実と恋のバスケット





え?と私は目を見開く。

その苦みは、さっきの…ミカンくんの話をしていたときの苦みに似ている気がする。



レモンくんはもう一度椅子に座り、私の方を見た。




「なぁ、アンズ。フルーツの定義って何だと思う?」



突然投げかけられた問いに、私は答えに詰まってしまう。




「フルーツの定義…」

「それはオレ達の存在定義そのもの。オレがよく直面する、永遠の課題」




小さく口ずさむように、レモンくんは目を伏せてそう告げる。




「木になるモノ、だとイチゴが定義されない。名前を持つ果実、でも擬人化されない果実もある。」