「すごいって思ったよ。私は難しそうな本で、歴史の本ってことしかわからなかったけど…本も、プリントもノートもたくさんあって、リンゴくんはすごく勉強熱心だなって思った」
「…あはは、そんな風に褒めてくれたの、アンズちゃんぐらいだよ。
他の奴らは、僕があんなに本を読むことを不思議そうに思ってるんだよね。」
リンゴくんは呆れたように笑って肩をすくめ、私の方を見る。
その目は理知的で、だけど心の中を見せない色をしていた。
「じゃあ…僕らのことは?」
「僕らのこと…?」
「フルーツ男子。果実の化身。擬人体…言い方は色々あるけどさ。僕らはほら、人間じゃないでしょう?」
リンゴくんが手を広げて、おどけるように言う。
人間じゃない、かぁ…。


