果実と恋のバスケット







リンゴくんと私は、トランプでたくさん遊んだ。

スピードやババ抜きを繰り返していると、そろそろアップルパイが焼き上がる時間になっていた。




「リンゴくん、そろそろだよ」

「え?あ、本当だ!じゃあ行こう!」




リンゴくんはよっぽど楽しみみたいで、私の手を握ってニコニコと笑いながら階段を降りていく。



キッチンに近づくたび、甘く焼けたパイの香りが強くなっていた。





オーブンを開け、アップルパイを取り出すと、それはツヤツヤとした生地になっており、作り途中だったときよりもずっと強い林檎の香りがあたりを包む。