きみとロマンスなんて




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四限目が終わり、昼休み。


普段通り机をくっつけて心寧とお弁当を食べようとして机の上へと目をやった時、はたとある事に気付く。


わたしの視線の先には、ボールチェーンだけが残った筆箱。

……ない、そこにあるはずの物が。



「…うそでしょ」

「絵菜?どうしたの固まって」

「……い」

「え?」



心配そうに顔をのぞき込む親友の反応から、わたしの顔はおそらく絶望に染まっているんだろう。

そりゃあ、そうだろう。



「……カイトくんがいない」


筆箱からわたしを見守るカイトくん、すなわち、大切なキーホルダーである。

やっとお昼だ、と舞い上がっていた気持ちは風船がしぼむようにショボショボと降下。
その場に崩れ落ちそうになるのを我慢する。


良いことがある日には、必ず試練がおとずれるらしい。