目をまるくして目の前の男を見つめる。
「そうなの?」
「……だったらなに」
「えー!ありがとうっ……!おかげでまだ生きていられるよ」
「大げさ」
先程も大げさと言われたが、わたしには重要な問題だった。
ふかぶかと頭を下げて、感謝の気持ちを精一杯表す。
「なあ、どこに入れたっけ?キーホルダー」
「さあ?私は知らないけど」
「え……ええ…!?じょ、冗談じゃないよね?ね?薄氷サマ…!」
「"様"とかつけても変わんないから」
「そんな!」
雰囲気は一変して、だんだん怪しい方向に進んでいく。
本当にあるんだよね?という不安が拭いきれず、あわあわと薄氷を見つめることしかできない。
彼がごそごそと机の引き出しを漁り、「…あ、」と呟いたとき。
「あった!!」
思わず大きな声が漏れて、周囲の人たちからジトリとした視線を向けられるが今のは仕方がないので許してほしい。



