きみとロマンスなんて



けど、もし違うなら?


まだひとりでポツンとしているなら、やはり諦めるわけにはいかない。

弱音は吐かない、あのとき決めた。

ーーカイトくんのファンになった、あの瞬間に。


ファンたるもの、ここで折れていては失格でしょう。



「……よし」


意気込んでみたところで、何も変化はおとずれてくれないけれど。


とりあえず廊下じゃなくて、教室の扉を開けていくことにした。


ガラ、と音をたててはピシャリと閉まり。
ガタガタと机を揺らす音が響いては、教室内のしんとした空気がめぐって。


たどりついたのは、またもや図書室。



「ーーえ、今なんて?」

「あるわよ?あなたの愛しのカイトくん」

「えええっ!」

「声が大きい」


図書当番に立っている友達に「わたしのキーホルダーを見なかった?」と聞くと、「ある」とアッサリ返ってきた。


しかも"キーホルダー"としか言っていないのに、"カイトくん"とまで。