きみとロマンスなんて



今度こそ席について、親友と向かい合わせ。

パカッとお弁当箱を開けると、大好物である甘めの卵焼きが入っているのを見つける。

ちなみにお母さん作、だ。

お弁当くらい高校生になったら作れるだろうと舐めていた結果、見事に惨敗して二年が経つ。

朝に弱いんだから仕方がない。そしてわたしが卵焼きを作っても、お母さんの味には一生敵わないだろう。


ひとくち頬張ってから、今日の記憶をめぐらせて推しが待っているであろう場所を探す。

朝のロームルームまではあったことは覚えている。ぬいぐるみと一緒に写真を撮ったから。(幸せだった)

今日は移動教室が多かったので、選択肢がありすぎて分からない。

情報、化学、そういえば図書室の前も通った。
どこもそれぞれ離れているため、全部隅々まで探そうと思ったら昼休みだけでは時間がたりない。


どこからが良いだろうかと悩んでいると、「ねえ聞いてないよね?」と若干怒りと呆れが混ざった声が隣から入った。