いや、やっぱりしない!
屋上の扉をカチャッと開けて、優衣先輩を迎えにきた遠藤先輩に私は嫉妬の視線を向けた。
当の優衣先輩は、ふにゃっとほおを緩めて一瞬で恋する乙女の顔に変化する。
それがまたかわいくて眼福…なんだけど私の前から美少女を連れ去ってしまう遠藤先輩はやっぱり許せない!
「じゃあ、またね、真陽ちゃん」
「…はい、優衣先輩…!また…!」
「ははっ、視線が痛いな~。きみの彼氏も来たところだから、機嫌直しなよ」
「えっ、大我先輩!?」
かけ寄った優衣先輩の手を取り、にこにこ笑った遠藤先輩の言葉を聞いて、パッと扉の向こうに目を向けると、確かに大我先輩が現れた。
数十分ぶりに見てもお顔がいい。
「…なんだ?」
「俺がきみの彼女の機嫌をそこねちゃったから、なぐさめてあげて。じゃあね」



