「大我先輩、とりあえず吉田強二さんに挑みましょう」
「…分かった」
「もういいね?」
遠藤先輩たちは、話が終わると2人で階段を下りていった。
私は吉田強二に挑む条件を整えた大我先輩を見て、声をかける。
「大我先輩」
「…放課後は、あまり時間がない。今から挑みに行く」
「そうですか…私も、ついていっていいですか?その試合、見守りたくて」
「あぁ」
大我先輩はうなずくと、私の手を引いておどり場に上がっていった。
手をつながれたことにドキッとしていた私は、大我先輩に「真陽」と呼ばれて、赤面した顔を上げ…。
後頭部に手を回されて、大我先輩から唇を重ねられ、はれつしたかと思うくらい、バクッと心臓が跳ね上がる。



