気づいてしまった可能性にショックを受けて、私はそのまま2人と一緒に帰りながら、ふたたびもんもんと頭を悩ませた。
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『仁木くん…?』
『笹森。俺はかならず滝高のトップになる。だから遠藤知暖じゃなくて、俺のところへ来い。笹森は俺が守る』
そんな…大我先輩!?
『好きだ、笹森。――いや、優衣。俺と付き合ってくれ』
「いやーっ!!」
のどの奥から絶叫を発して、ハッと目を覚ます。
ゆ…夢か…!!
「うぅ…なんて悪夢でしょう…いえ、現実に起こるかもしれない事態なんですよね…」
私は布団のなかに入ったまま、両手で顔をおおった。
もんもんと過ごすあまり、あれから数日後にはこんな夢まで見るなんて…。
このままじゃ私、大我先輩のお顔を見るだけで泣き出しちゃうんじゃ…?



