ありがとう、という意味をこめて笑顔を向けてから、私は階段に向かった。
基本的に1年生しかいない2階では、もう廊下を歩いていてからまれることもない。
むしろ、あいさつされて応えながら歩いているうちに、すぐ階段に着いた。
「――いやだって言え。俺が味方してやる」
「えっ?」
あれ、大我先輩と優衣先輩の声だ、と視線を上げれば、2階と3階のあいだのおどり場に2人の先輩がいた。
しかし、大我先輩が優衣先輩の手首をつかんで階段を登っていくのが見えて、私は心臓がドキッと跳ねるのと同時に、壁に隠れてしまった。
あ、あれ、私、なんで隠れてるんだろう…。
大我先輩たち、どうかしたのかな…?
――“俺が味方してやる”



