イケメンさまが休み時間も会いに来てくれるとか至福がすぎる。
感謝の気持ちが先に出てくるけど、そのあとでしっかり大我先輩の目的を先回りしておことわりすると、先輩はため息をついて去っていった。
こんなやりとりをしすぎて、いつの間にか“あの女はイケメン狂い”とうわさされているようだけど、私にはそんなことよりも複雑に思うことがあって。
大我先輩との登校風景を思い返してよいんにひたりながら教室に向かうと、廊下ですれ違う1年生に目礼される。
「っす…」
「ども…」
「おはようございます」
おそいかかってくる男たちをひたすら返り討ちにしていたら、すっかりこんな状態になってしまった。
分かりやすく言うと、今、私が1年のトップ…ということになっているらしい。
私は不良になんてなったつもりはないのに…!



