「おはよう、寺岡」
「おっ…おはようございます大我先輩今日も生きててくださってありがとうございますっ!!」
クールに名前つきであいさつをしてくれた大我先輩を、真正面から視界に収めてしまって、私は赤面しながら心のさけびを口にした。
今だけは大我先輩が不良だということを忘れておがみたい。
毎朝の幸福に感謝の言葉をならべて美形3兄弟をたてまつりたい。
「あははっ、真陽先輩って本当に兄さんの顔好きですね」
「大我お兄ちゃんはかっこいいから当然だよ!鈴が“せんぞくすたいりすと”してるもん!」
「…お前たち、話しこんでると学校に遅れるぞ。寺岡も固まってないで動け」
「はいっ!」



