遅い時間なのを気にして、静かに廊下を歩いていくと、凛恋さんの声が聞こえた。
「知暖くん、好きよ」
「凛恋さん…」
…知暖先輩の声と一緒に。
廊下の先のリビングで、ソファーに押したおされている知暖先輩と、そんな知暖先輩に目を閉じて顔を近づける凛恋さんを見てしまった私は…。
すぐに体を反転させて、物音を立てないように、けれどすばやく自分の部屋に戻る。
凛恋さんが…とうとう、告白しちゃった…。
私はバクバクする心臓を抑えこむように、ベッドにもぐりこんでぎゅっと目をつぶった。
****
「優衣、」
「ごめんなさい、私お手洗いに行ってきます…!」
翌日の休み時間、私は知暖先輩から離れるためにうそをついて、1人で3年2組の教室を出る。
最初のころは1人で校内を歩くなんて考えられなかったけど、失恋のショックが私を大胆にしたのか、少しくらいなら大丈夫だと思えた。
「知暖くん、好きよ」
「凛恋さん…」
…知暖先輩の声と一緒に。
廊下の先のリビングで、ソファーに押したおされている知暖先輩と、そんな知暖先輩に目を閉じて顔を近づける凛恋さんを見てしまった私は…。
すぐに体を反転させて、物音を立てないように、けれどすばやく自分の部屋に戻る。
凛恋さんが…とうとう、告白しちゃった…。
私はバクバクする心臓を抑えこむように、ベッドにもぐりこんでぎゅっと目をつぶった。
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「優衣、」
「ごめんなさい、私お手洗いに行ってきます…!」
翌日の休み時間、私は知暖先輩から離れるためにうそをついて、1人で3年2組の教室を出る。
最初のころは1人で校内を歩くなんて考えられなかったけど、失恋のショックが私を大胆にしたのか、少しくらいなら大丈夫だと思えた。



