【短】ふびん女子は、隠れ最強男子の腕のなか。



 じっと視線を交えていた2人だったけど、知暖先輩が私を見ると、強二さんはため息をついて笑った。




「こいつらの始末は俺がする。知暖たちはゆっくりしろ」


「ありがとう」




 知暖先輩はにこっと笑って、不良男子たちを引きずっていく強二さんを見送る。

 私も強二さんに会釈をしたあと、眉を下げて知暖先輩を見つめた。




「肩、大丈夫なんですか…?それに、ひどいけがをしたんじゃ…」


「ぜんぶ治ったから平気だよ。でも…優衣がハグしてくれたら、もっとよくなるかも」


「えっ!?」