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あのお茶会の日からライナー様の様子がおかしい。
毎日夕刻に呼ばれ、夕食を共にしている。
そしてやたらと質問攻めにしてくるのだ。
今日は何をしていたのか、誰と話をしたのか、好きな物、好きな食べ物、好きな色……。
「あの……ライナー様、どうなさったのですか?」
「ん?君と距離を縮めたいと言ったはずだが?」
「ええ、それはお手紙を拝見いたしましたので……」
「俺達は夫婦だ。これから一生を共にするのだぞ。アメリアのことが知りたいと思うのはイケないことか?」
そう言ってニコリと笑う。
氷の貴公子と呼ばれ、表情を崩さない人が、私には表情を崩し、甘い表情でこちらを見てくる。
ひえー!
この人、こんな人だった?
誰よこの人。


