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数日後、俺は陛下に呼び出されていた。
そして聞かれるのはアメリアの事。
陛下はどうしてそこまでアメリアを気に掛ける?
それが気になり陛下に尋ねた。
「陛下はどうしてそこまでアメリアを気に掛けるのですか?」
「ああ、それはあの子がお前達の幼馴染みだからだ。私は小さい頃からあの子を知っている」
俺達が幼馴染み?
幼馴染みはアーサー殿下とガゼルと俺の三人だ。何故そこにアメリアが入ってくる?4人で遊んだことなど一度も無い。
そこで脳裏に一人の少女の顔がぼんやりと浮かび上がる。顔は覚えていない。しかし確かに女の子の顔だった。
あれがアメリア?
確証は無いが、もしかしたらあれはアメリアだったのいではないか?
俺は昔、妖精のような少女を見た。
いつも一瞬で消えてしまう少女。
誰に聞いても、そんな少女は知らない、見たことが無いと言われる。
俺はその少女を妖精と呼んでいた。


