【完結】失恋したら有名シェフが私を溺愛包囲網で包み込みます。



「豊佳、腹減っただろ?俺が豊佳のために、とっておきのハンバーグ作ってやるよ」

「え、本当に? 嬉しい!」
 
 とっておきのハンバーグって、なんだろう?
とても楽しみだ。

「とっておきのハンバーグは、ちょっといつもより時間がかかるから、その間にちょっと買い出し頼んでもいいか?」

「もちろん、いいよ。何買うの?」

「これを頼む。 これがこのスーパーにしか置いてない商品でさ、出来れば三つ買ってほしいんだ」

「わかった。このスーパーに行けばいいのね」

「そう。三つな、三つ」  

 私は翡翠さんから買い出しメモを渡されたので、買い出しへと向かうため、エコバッグやスマホなどを持つ。

「じゃあ、行ってきます」

「行ってらっしゃい。気を付けてな」

「うん」

 翡翠さんの家を出ると、車に乗り込みエンジンをかける。
 車のナビに目的地を入力した後、車をドライブに入れて目的地へ走らせた。

 
* * *
  

「ただいま」

「おう、おかえり」
 
 玄関で靴を脱ぎ、購入してきたばかりのものを翡翠さんに手渡した。 

「はい。頼まれてたもの買ってきたよ」

「ありがとう。悪いな、遠くまで」

「ううん。ドライブみたいで楽しかったから、大丈夫」

 翡翠さんに「もうすぐ出来るから、手洗ってこい」と言われ洗面台へ向かう。

「それにしても……とっておきのハンバーグって、なんだろう?」
 
 隠し味に何か入れてるとかかな? なんだろう、楽しみ。