【完結】失恋したら有名シェフが私を溺愛包囲網で包み込みます。



 お子様ハンバーグセットとハンバーグランチセットの注文を受け、すぐに注文を厨房へと伝える。

「早坂さん、お会計お願いします」

「了解しました」

 会計の紙をお持ちのお客様がいらっしゃるので、学生バイトの早坂くんにお会計をお願いした。

「豊佳、三番テーブルにハンバーグセット二つね」

「了解」

 三番テーブルに出来たてのハンバーグセットを二つ運んでいく。

「大変お待たせいたしました。ハンバーグセットお二つですね」

「ありがとうございます」

「ご注文以上でお揃いですか?」

 私は「ごゆっくりどうぞ」と一礼し、その場を離れる。

「豊佳、六番テーブルにお冷とお絞り頼める?」

「了解」

 六番テーブルにお冷とお絞りをお持ちし、注文を伺う。

「申し訳ございません。 ハンバーグなんですけども、ただいま混み合っておりまして少しお待ち時間を頂いておりますが……お時間の方は大丈夫でしょうか?」

「大丈夫です」

「ありがとうございます。出来上がり次第お持ち致しますので、もうしばらくお待ちくださいませ」

 一旦席を離れると、翡翠さんに「六番さん、お時間大丈夫だそうです」と伝える。

「悪い。ありがとな」

「いいえ」

 ランチタイムの時間の終了が着々と進んでいくが、間もなく後三十五分ほどで十四時になるが未だにお客様は途切れない。
 しかしラストオーダーが迫っているため、今並んでいるお客様には大変申し訳ないのだが、ここでお客様に帰ってもらうしかないのが心苦しい。