「村尾、今日はもう上がってくれ」
副社長室でプロジェクトの進捗を聞いていた翔は、定時になったのを見て話を切り上げた。
「続きはまた明日聞く」
「かしこまりました。それでは、失礼いたします」
「ああ、お疲れ様。メリークリスマス。良い時間を」
「ありがとうございます。副社長も。メリークリスマス」
パタンとドアが閉まって静けさが広がると、翔は再びパソコンに向かう。
カタカタとしばらく集中して作業し、一区切りついたところで休憩することにした。
(どうせならクリスマスツリーを見ながら休憩しよう)
腕時計に目をやると、既に21時を過ぎている。
夕食どうしようかと考えながら、静まり返った社内をラウンジへと向かった。
照明が絞られた空間に、キラキラとツリーのライトが浮かび上がる。
(静かに瞬く聖夜の輝きだな。厳かな雰囲気がいい)
しばらく佇んでツリーを見上げてから、コーヒーを飲もうとツリーの裏側に回った。
するとすぐ横のカウンターに人影が見え、思わずビクッと立ちすくむ。
(びっくりした。まだ誰か社内に残ってたんだ。って、え!?)
カウンターチェアに座り、頬杖をついてうっとりとツリーを見ているその横顔に、翔は信じられないとばかりに大きく目を見開いた。
副社長室でプロジェクトの進捗を聞いていた翔は、定時になったのを見て話を切り上げた。
「続きはまた明日聞く」
「かしこまりました。それでは、失礼いたします」
「ああ、お疲れ様。メリークリスマス。良い時間を」
「ありがとうございます。副社長も。メリークリスマス」
パタンとドアが閉まって静けさが広がると、翔は再びパソコンに向かう。
カタカタとしばらく集中して作業し、一区切りついたところで休憩することにした。
(どうせならクリスマスツリーを見ながら休憩しよう)
腕時計に目をやると、既に21時を過ぎている。
夕食どうしようかと考えながら、静まり返った社内をラウンジへと向かった。
照明が絞られた空間に、キラキラとツリーのライトが浮かび上がる。
(静かに瞬く聖夜の輝きだな。厳かな雰囲気がいい)
しばらく佇んでツリーを見上げてから、コーヒーを飲もうとツリーの裏側に回った。
するとすぐ横のカウンターに人影が見え、思わずビクッと立ちすくむ。
(びっくりした。まだ誰か社内に残ってたんだ。って、え!?)
カウンターチェアに座り、頬杖をついてうっとりとツリーを見ているその横顔に、翔は信じられないとばかりに大きく目を見開いた。



